小学校卒業式後、6年間お世話になったランドセルはどうされますか?
2021年卒業の息子の時は寄付をしており、2023年卒業の娘のランドセルはどうしようかと調べているうちに、いろいろとわかったことがあります。
ネット上には古い情報提供も多いため、各所に問い合わせた最新情報をお伝えします。
目次
まずはランドセルがどういう状況かチェックしてみましょう
子どものランドセルをまじまじとみたことがありますか?
私は娘を毎日玄関で見送っていのですが、よく見てみると思っていたよりも劣化していて驚きました。
息子と同じ「工房系ランドセル」で、丈夫にできているとばかり思っていたのですが、かぶせの端がガサガサになり、寄付をするには気が引ける状態でした。
6年間使ったランドセルは
「売る」「寄付する」「リメイクする」「処分する」のいずれかになると思いますが、残念ながら表面が劣化しているランドセルを売るのは難しく、寄付をしても廃棄処分になったり、リメイクは受け付けてもらえない場合もあります。
まだ使えるのだから寄付したいという場合も、「そのランドセルを受け取った子どもが喜んでくれるか」ということを基準に考えてみてください。
寄付を受け付けている企業も、処分するとなればお金がかかり、負担になります。
近隣の自治体をいくつか調べましたが、自分でランドセルを処分するのにお金はかかりません。(可燃ごみ)
もし、「このランドセルは先があまり長くないかもしれない」と思うのであれば、自分で処分することも検討してみてください。
卒業後のランドセルをどうする?子供に意見を聞いてみよう
ランドセルをどうするか、子どもに聞いてみましたか?
数少ないママ友に聞いたところ、子どもはみな「いらない」とあっさりしたものみたいです。
今回私は「リメイクをして自分で使おうかな」と考えてました。
しかし、子どもは学校が嫌いではなかったのですが大変だったことも多く、早く卒業したがっていたことを思うと「手元に残すのもどうかな……」と考え、処分をすることにしました。
わが家の子どもたちは幼いころから、小さくなった消しゴムや壊れてしまったものを捨てるとき「今までありがとう、お世話になりました」とお辞儀をしてからゴミ箱に捨てています。
今回のランドセルも掃除をして、きれいにした状態で紙袋にいれ、お礼を言って処分をしました。
6年間使い続けたものが急にゴミになってしまうと、心がチクリとしますよね。
保管場所に困らないのであれば取っておいてもいいと思います。
私は一時期断捨離にはまった時期もありましたが、子どもの作った作品はすべて残しています。
中学受験のテキストは処分できても、ノートは処分できずに残してあります。
時間が経って気分が変われば処分するかもしれませんが、無理に捨てることもないという考えです。
タイプ① 少しでもいいからお金にかえたい!ランドセルは売れる?
メルカリでは6年間使った中古ランドセルも売り買いされています
意外にも、メルカリには6年間使った中古のランドセルがたくさん出品されています。
そして、案外売れています。
「ランドセルは数万円するものなのでなるべくお安く購入したい」「ランドセルが壊れてしまったけれど、1年生のようなピカピカのランドセルは買いたくない」など、需要があるようです。
中古であれば1000円台~3000円台で、6年間使用した割には「かなりきれいなもの」が売れていますね。
もしあなたのランドセルも状態が良ければメルカリで売れる可能性はあります。
メルカリの手数料が10%、送料が1050~1200円程度かかると思いますので、赤字にならない価格設定を。
3900円で販売⇒手数料390円+送料1200円(大きさ、重さによる)
2310円の利益になりますね。╰(*´︶`*)╯
1500円程度の価格にすると、利益は出ませんがほしい方に譲ることができます。
メルカリは利用者数が多いので、売れたランドセルは1日以内で取引されているものが多いです。
リサイクルショップでランドセルは買取してくれる?
リサイクルショップのページを見てみると、「ランドセルが入荷しました」と紹介されている店舗があります。
しかしどれも箱付きの新品(新古品)です。
リサイクルショップの2店舗(トレジャーファクトリー、セカンドストリート)に「ランドセルの買取はしていますか?」と聞いたところ、どちらも「買取はしていません」との回答でした。
中古とも新品とも伝えないうちに「買取していない」という回答だったのと、「会社全体でも買取はしていないですか?」という質問にも「はい」という回答でした。
2社以外のリサイクルショップがどうかはわかりませんが、中古ランドセルの買取りは難しいのではないかと思います。
大手リサイクルショップではありませんが、ボランティア活動としてランドセル、メロディオン、ぬいぐるみ、おもちゃなどを集めている団体もあるようです。(送料は自己負担)
しかし……こちらは活動の実態が明らかでないところも多いため、私は寄付先としておすすめしません。
ブランディアでは現在ランドセルのリサイクルを受け付けていません
過去には「買取の段ボールにランドセルを一緒に入れて送ると寄付してくれる」という活動があったようですが、問い合わせたところ現在は行っていないそうです。
タイプ② 無料で譲りたい
まずすぐに思いつくのが無料の掲示板「ジモティー」
譲りたい(または売りたい)人と、ほしい人をつないでくれます。
メルカリと違って手数料がないのと、相手と連絡を取って手渡しをすれば送料はかかりません。
登録をしたり、連絡を取ったりという手間がありますが、直接ほしい方に譲ることができます。
ジモティーは「無料でやり取りするもの」というイメージでしたが、今は匿名配送(有料)やネット決済もできるんですね!
もっとアナログな方法だと、自治体によっては「譲ります・譲ってください」という情報交換ができる場があります。
市役所や区役所で必要事項を記入して提出すると掲示板に情報が貼られ、それを見たほしい方、譲りたい方から連絡がきます。
市役所などが窓口になっていますが、そこでは連絡先を教えてくれるだけで、あとは個人間でやり取りをします。
どのくらいの方が見ているかわかりませんが、よく見かけるのは「○○幼稚園の一式を譲ってください」「○○中学校の制服を譲ってください」「ベビーカー」「〇インチの自転車」という物ですので、今後の参考までに。
余談ですが、私の友人が過去に児童養護施設で働いていて、こんなことを言っていました。
「寄付はうれしいけど、たまに古着を段ボールに入れて送ってくる人がいて、実は困ってるんだよ。良かれと思って送ってくるんだろうけど、古着は全部処分なんだよね。……何かを寄付する時は、いったん施設に問い合わせた方がいいと思うよ」とのことでした。
タイプ③ 思い出の詰まったランドセルを小物にリメイクしたい
検索するとたくさん出てくるランドセルのリメイク。
ミニランドセルや、財布・定期入れ・キーホルダーといったセットは、ランドセルリメイクの定番です。
もし今回リメイクができれば、私は子供用ではなく、自分が使うお財布や手帳ケース、ペンケースがよかったなぁと考えていました。
リメイクのデメリットは、混むので時間がかかることですね。
子どもに使わせようと思っても、入学までには到底間に合いません。
そして案外お高い^^i
そして疑問なのは、女の子のランドセルはカラフルなので、中学生になってピンクや水色のものを使うのかな、と……
個人的には大人用にリメイクをして使う方がいいのでは?と思います。
タイプ④ ランドセルの寄付 活動をしている団体がたくさんあるけれど、どこにする?
寄付をしようと調べるとたくさん団体があって、寄付先をどこにするか迷うこともあると思います。
以前私が寄付をしたのは、クラレの「ランドセルは海を越えて」というプロジェクトです。
アフガニスタンの子どもたちへランドセルを寄付するもので、ランドセルだけでなくノートや色鉛筆なども一緒に寄付をしました。
「いただいたランドセルは当社社員を中心としたボランティアで梱包し、アフガニスタンにお送りします」とあったのが、ここに寄付を決めた理由です。
ランドセル寄付の活動をする団体は、それぞれ活動報告をしたり、実績をホームページに掲載しています。
活動は素晴らしいと思いますが、よく内容を見ると、中には「んー……」と思う団体もありました。
寄付の実績は書かれていない団体や、さっぱり更新されない団体もあります。
どこに寄付をしても誰かのためにはなると思いますが、私はなるべく「営利」を感じない「困っている人の助けになる」団体を選びたいと思っています。
あと、問い合わせたときの対応で「取り組みに対する思い」には団体や企業によって随分差があるなぁと感じました。
考え方は人それぞれで、どの団体がいいとは言えないため、ご自分の考えに合ったところを選ぶとよいと思います。
私は実績の更新頻度が少ないところや、「なんでもいいから箱に詰めて送ってください」というようなところは避けます。
ランドセルの寄付にはお金がかかることが多いです
寄付するランドセルは、宅急便で送る場合がほとんどで、その際の送料は自己負担です。(無料で寄付できる団体はこのあとご紹介します)
ランドセル寄付について調べると、必ず「JOICEF(ジョイセフ)]という団体が出てくると思います。
ジョイセフは、女性の命と健康を守り、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)を推進する国際協力NGOです。
今年知ったのですが、私が以前寄付した「ランドセルは海を越えて」は、クラレとジョイセフが協力をして2004年から活動が始めたそうです。
ジョイセフでは、「思い出のランドセルギフト」という活動名になっていて、ランドセルをアフガニスタンに届けるための経費としてランドセル1個につき1800円の寄付をします。
そのほかに倉庫への送料も自己負担となっています。
直接ジョイセフに寄付するのではなく、パートナー企業を通して寄付をすると、海外輸送費の1800円を企業側が負担してくれたり、店舗でランドセルを回収するため倉庫までの送料がかからなかったり、それぞれの企業が活動を支えてくれています。
クラレの「ランドセルは海を越えて」は23年度の募集が終了しました
クラレの場合は、自己負担は倉庫へ送る送料のみです。
アフガニスタンまでの輸送費と現地での配布費用を㈱クラレが負担いたします
- 未使用の学用品(ノート、鉛筆、色鉛筆、ボールペン、サインペン、クレヨン、消しゴム、鉛筆削り)がございましたら、ランドセルに入れて送っていただけると大変喜ばれます。
(クラレホームページより引用)
数が上限に達すると募集は終了です⇒「ランドセルは海を越えて」のページへ
申し込み後、3月下旬~4月上旬にランドセルの送付先がメールで届きます。
イオンでのランドセルの回収は2023年4月1日~30日まで
イオンはジョイセフのパートナー企業として「思い出のランドセルギフト」を実施しています。
イオンへの持ち込みができるため送料はかかりませんが、海外輸送費募金1800円を支払います。
受付期間は2023年4月1日~30日。
実施店舗一覧はこちらからどうぞ⇒思い出のランドセルギフト回収店舗
近くに店舗がある場合はぜひ活用したいですね!
博多阪急は2023年3月22日~4月25日まで
博多阪急では、3/22(水)~4/25(火)まで、7階こども服中央カウンターにて6年間使用されたランドセルを受付いたします。
6年間使用したランドセルと海外輸送費の一部1,800円のご寄付を頂戴いたします。
また、学用品(鉛筆・ノート・消しゴム)をランドセルの中に入れて送ることができます。
※すべて未使用のものに限ります。
※お受取りできない学用品がございます。
詳しくはスタッフまでお問合せください。【 ホームページより引用 】
「お受け取りできない学用品」は、ジョイセフのホームページですと以下のものですが、詳しく知りたい方は博多阪急にお問い合わせを。
- はさみ、カッター等の刃物類
- ぬいぐるみなどのおもちゃ
- 楽器類
- 液体のり
- ホッチキス、シャ-プペンシル、バインダーなど補充物が必要なもの
- 衣類
- バッグ類上記以外にも贈れない学用品もあります。
Honda Cars東総 はランドセル通年募集!海外輸送費も負担してくれる
これまでに、お客様から贈られました思い出の詰まったランドセル累計約400個をお届けすることができました。これらは、アフガニスタンのお子さまたちの学習支援になります。品物を廃棄せず大切に使っていただき、学習するキッカケの提供にもなり、最高のSDGsの実践となっています。
承り時に、ランドセル1個につき海外輸送費等として1,800円(非課税)をジョイセフにご寄付していただく事になっていますが、当社では、活動の橋渡しができますように所定の個数に達するまで、1,800円の海外輸送費等を負担させていただいています。【 ホームページより引用 】
千葉の10店舗で取り組まれています。
通年募集&無料で寄付ができます。お近くの方はご検討ください。
電話で問い合わせをした時には丁寧に対応していただき、熱意の高さを感じました。
ソフトバンク「愛のランドセル寄付プロジェクト」は2022年で終了
2020年に実施した「愛のランドセル寄付プロジェクト」にてご寄付いただいたランドセル計4,299個が、
ネパール のコタン郡とバジャング郡の102校の学校の子供たちへ贈られ、2022年春にプロジェクト完了となりました (ホームページより引用)
海外に寄付されるランドセル 豚革は対象外(豚革の見分け方)
宗教上の理由で豚革を使用したものは送ることができません。
かぶせの裏側(内側)に使用されていることが多く、特徴として「毛穴がある」ことが挙げられます。
送付、点検、廃棄の手間やお金を節約するためにも、チェックしてから申し込みましょう!
クラレHPより
まとめ
2年前の私は「ランドセルは寄付の一択!」と考えていましたが、今は「リメイクをして使い続けるアップサイクルも素敵」「メルカリだってほしい人の手に渡るんだからいいよね!」と、思うようになりました。
最初にも少し書きましたが、我が家は子どもと相談をして処分することに決めました。
娘は「早く卒業したかったけど、ランドセルを見たくもないというほど重症ではないよ」と言っていましたが、「じゃぁランドセルをリメイクした財布をお母さんが使っていたらどう思う?」と聞いたところ、「あまりいい気分ではないかな」という回答だったため、「それじゃ処分しようね」ということになりました。
「リメイクをして子どもにプレゼントしたい」「邪魔だから早く処分したい」など、大人の考えはいろいろあると思いますが、ぜひ皆さんもお子さんと相談をしてみてくださいね!
SDGsについては子どもたちも小学校でたくさん学習していますので、一緒にランドセルのことを考えるのは、ボランティアやアップサイクルなどについて自分事として考えるいい機会になりますよ。